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文学としての『女性に贈ることば365日』

一日一日に寄り添った「ことば」が収められた『女性に贈ることば365日(新装版)』。多くの読者の方から反響をいただくなか、林正子岐阜大学名誉教授からもご感想をお寄せいただきました。(『パンプキン』2023年5月号より転載)

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このたび、友人に薦められて、池田大作著『女性に贈ることば365日(新装版)』を読んだ。友人によれば、日々、その日の「ことば」を一読して出かけると、大いに励まされ仕事がはかどり充実感に満たされるとのこと。「なるほど」と首肯することしきりの読後感である。

 

366のテーマ

1頁(ページ)1頁に記された366日の「ことば」は、366編の文学作品のテーマの要諦が、それぞれの頁に結晶している。

「貴女よ!/貴女らしい/美しい地図と/幸福の設計図を/愉快につくりたまえ!」と始められる序詞の終節には、「小さなわが家は/その日その日を/完全なる更新の日々として/偉大なる詩人の如く/誠実な人間の歴史を/つくり残していくのだ。」と記されており、まさに本書の主題と刊行の趣旨が遺憾なく発揮されている。

「雨の日には雨を楽しみ、/風の日には風の声に耳を傾ける。/困っている人を見たら、/すぐに体が動いていく。/そうした人生の詩を生きるお母さんの姿は、言葉以上に豊かに子どもたちの心を育むに違いない。」(6月24日)とあるように、<贈られる>対象が「母親」である「ことば」が秀逸である。さらに、「いちばん大切な生命を守り育みゆく、女性の智慧と慈悲の結集にこそ、人類史の転換は託されている。/偉大なる母性の力は、権力にも勝る。」(5月18日)という、「母」に向けられた迫力あるエピソードは枚挙にいとまがない。

 

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ここから先はパンプキン2023年5月号本誌でお楽しみください。



女性に贈ることば365日
池田大作・著
1320円(税込)/潮出版社
1日1ページずつ、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長の励ましのことばがまとめられた箴言集が、文庫サイズの新装版に。各月の扉には、著者撮影の写真が収録されている。
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岐阜大学名誉教授
林正子(はやし・まさこ)
1955年生まれ。神戸大学大学院文化学研究科単位修得退学。博士(文学)。岐阜大学地域科学部教授・副学長を経て名誉教授。専門は日本近代文学・比較文学。著書に『博文館「太陽」と近代日本文明論――ドイツ思想・文化の受容と展開』『異郷における森鷗外、その自己像獲得への試み』など。