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鎌田實先生おすすめ 冬の若返りストレッチ

冬になると毎朝スキー場に出かけスキーを楽しむという鎌田實さん。
元気の秘訣は独自メソッドの鎌田式ストレッチ。
激しい筋トレや運動をしなくてもじっくり体をほぐすストレッチで筋肉が育ち、血流やリンパの流れが改善されます。
(『パンプキン』2023年12月号より転載。撮影=本浪隆弘 モデル=こずえ スタイリング=石野美穂 ヘア&メイク=小泉真美 取材・文=石井美佐 サムネイルイラスト=著作者:rawpixel.com/出典:Freepik)

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鎌田式ストレッチの効果で今が絶好調

現在75歳の鎌田先生。
「70歳のときより体調がよくて、今、体力的には絶好調」と言います。過去には脊柱管狭窄症でマッサージや鍼、ときにはブロック注射が必要なほど。膝の半月板の損傷も経験しています。肩の骨折から自律神経の病気(過緊張性交感神経症候群)を発症、また、海外に行ったり来たりで多忙と時差ボケで睡眠薬が必要なこともあった、とさまざまな健康問題を抱えていました。ストレッチに出会い、まずは呼吸で交感神経が優位な状態から副交感神経を意識できるようにして、今や体調はすこぶる良好でブロック注射も睡眠薬も必要ありません。
「運動は体によいですし、心の健康にもなりますよ。耳や目は衰えを感じても体は絶好調です(笑)」。そんな元気の秘訣のストレッチを紹介します。

 

まずは基本の呼吸法を!

呼吸法は腹式呼吸と胸式呼吸(きょうしきこきゅう)の2つ。
腹式呼吸は慣れないとできない人も多いのですが、まずは息をすべて吐ききることを意識します。

副交感神経に効く 腹式呼吸


①お腹に手を添えて口から息を7秒かけて、すべて吐ききります。このときお腹がへこみます。
②鼻から3秒かけて息を吸い込み、お腹が膨らんでいるのを感じます。横隔膜を動かすことを意識します。

交感神経に効く 胸式呼吸


①胸に手を添えて口から息を7秒かけて、すべて吐ききります。このとき胸がへこみます。
②鼻から3秒かけて息を吸い込み、胸が膨らんでいるのを感じます。お腹はへこんだままです。

 

血管の老化を防ぐ片鼻(へんび)呼吸
血管内皮細胞で作り出される一酸化窒素が、血管の老化を防ぐといわれています。片鼻呼吸は鼻の粘膜が刺激され、一酸化窒素がたくさん作られる呼吸法です。自律神経を整えるので寝つきの悪いときに行うと熟睡に導く効果もあります。

①右手の人さし指と中指で左の鼻をふさぎ、3秒間、右の鼻で息を吸い込みます。
②親指で右の鼻もふさぎ、3秒間呼吸を止めます。

③人さし指と中指を離し、親指で右の鼻をふさぎ、左の鼻から7秒間息を吐き出します。吐ききったら、そのまま3秒間左の鼻から息を吸い込み、両鼻をふさいで3秒間呼吸を止めます。今度は右の鼻だけで7秒間息を吐き出します。1~3を繰り返します。

 

◆お風呂で毛細血管を蘇らせる◆
お風呂に入って体が温まったら両手にそれぞれボールを握っているイメージをします。グーッと握って10秒経ったらパッと指を開きます。
足の指でも同じようにグー、パーします。こうすると毛細血管が生き生きとして、すみずみまで血液が巡り、体を温めることができます。