プレビューモード

【潮11月号の読みどころ】特別企画ほかオススメ記事

『潮』2023年11月号(10月5日発売)のオススメ記事を、読みどころとともにご紹介いたします。

******************

【特別企画】政治の使命とは何か
「くじ引き民主主義」で停滞する政治を打開せよ(P.32~)

吉田 徹(同志社大学政策学部教授)

◆既成政党が「固定客」を失い、無党派層が増加する「脱編成」によって安定した政治的対立軸が失われ、政党が中長期的な政治課題に取り組みにくくなった。

◆幸せな人生の「モデル」が失われ、人々の不満は多様化した。一方、中間団体が縮小したことで個人と政党のつながりが薄れ、政治不信が高まっていった。

◆「民主主義の理想像」の議論なしに民主主義の再起動はあり得ない。そのうえで、民意表出の回路を分厚くする構想として「くじ引き民主主義」がある。


【特集】秋の夜長はちょっと知的に
教科書には載っていない!語学上達のあの手この手(P.70~)
高野秀行(ノンフィクション作家)&済東鉄腸(映画ライター/作家)

◆ルーマニア語やアラビア語イラク方言など、マイナー言語を学んできた両氏だが、学び始めたきっかけや上達した出来事などはそれぞれ異なる。済東氏は、互いに共通点と真逆な部分があるからこそ、両氏の著書を読めば語学の多面的な面白さも見えてくると語る。

◆コミュニケーションは協働作業だと指摘する高野氏。文法がたとえ間違っていても通じればいいのであり、わからないときは相手がちゃんと教えてくれると自身の経験を述べた。

◆語学の上達に「語学を使って何をしたいのか」など目標を立てることを高野氏は提案する。済東氏は、スマホを使ってSNSなどで気軽に海外の方とつながり、気軽に語学を学ぶこともよいと語った。

 

【連載】ニッポンの問題点(71)
〝田原総一朗〟の使い方(上)――「危ない好奇心」が面白い!(P.88~)

田原総一朗(ジャーナリスト)&瀬尾傑(スローニュース株式会社代表取締役社長)&高橋弘樹(映像ディレクター)

◆瀬尾氏は、『日経ビジネス』の記者から講談社を経て、ノンフィクションなどを扱うスローニュースという会社を立ち上げた。高橋氏は元テレビ東京プロデューサーでテレビ番組の「家、ついて行ってイイですか?」、ユーチューブの「日経テレ東大学」の企画などに携わった。今回はメディアをテーマに鼎談でお届けする。

◆瀬尾氏はジャーナリストの好奇心が多くの人を惹きつける番組や記事の源泉になると語る。また、普通であれば踏み込まないことに興味を持つ「危ない好奇心」だからこそ、疑われてこなかった通説を覆すこともあるという。

◆高橋氏は、テレビプロデューサーには5歳の子どもから80歳のご年配の方にも通じる番組をつくる意識を持つことが大事だと語った。さらに、専門用語を使う政治家などに対して「普通の言葉」で説明するよう求めることは民主主義の本質ではないかと述べた。


【特集】魅力あふれる文化の渦潮・徳島県
徳島の生産者や職人の知られざる魅力を発信(P.118~)

大杉隼平(写真家)

◆大杉氏が徳島の職人などを撮影するようになったきっかけは、2020年の阿波銀行本店で開催した写真展だ。その際、亡くなる少し前の父・大杉漣氏(俳優)との会話を思い出し、父の故郷・徳島の撮影をスタートさせる。

◆〝人〟こそがその土地の文化を知ることにつながると考え、大杉氏は観光地ではなく、徳島の生産者や職人を題材に選んだ。出会いの中で徳島の魅力を内外に発信するために、セレクトショップもオープンさせたという。

◆セレクトショップ「hubawa(ウブワ)」は、「県内の方が地元の魅力を知れる店」と「県外の方が徳島に行く理由になる店」という2つの目標を掲げる。大杉氏は地方発に価値を見出し、父が愛した徳島の魅力を発信していく思いを語った。


『潮』2023年11月号の詳細/ご購入はコチラから

こちらの記事も読まれています