【潮4月号の読みどころ】特別企画ほかオススメ記事
2025/03/05月刊「潮」2025年4月号(3月5日発売)のオススメ記事の読みどころをご紹介します。
【特別企画】14回目の春 被災地のいま
故郷を想って綴る――作品に込めた葛藤と希望(P.32~)
岩井俊二(映画監督)VS佐藤そのみ(映画監督)
「NHKから復興支援ソングの作詞を依頼され、2012年に『花は咲く』という歌を発表しました。(中略)断るわけにはいかない。引き受けざるをえない。作詞に取り組み始めたものの『どうしよう』と頭を抱える難しい仕事でした。
被災者が体験した記憶は一様ではありません。僕のように家族が助かった人もいれば、佐藤さんのように妹さんを津波で失った被災者の方もいます。想像を超える恐怖やトラウマは人の数だけあり、『とても自分の手に負える仕事ではない』とずいぶん苦しみました。その後、東北の人々の風土を考えながら「応援してもらう」よりは「寄り添う」感覚のほうが馴染みがいいのではないかと方向性を決めました」(岩井俊二さん・P.36より抜粋)
「創造的復興」の理念を兵庫からウクライナ、そして世界へ(P.82~)
高橋光男(公明党参議院議員)
ウクライナにおける地雷対策としての義肢装具に関する支援は、私の地元・兵庫県がいち早く着手しています。兵庫県は、阪神淡路大震災のときに国内外から多くの支援をいただきました。その恩返しの意味を含めて、世界に貢献することは被災地・兵庫の責務だと認識しています。ウクライナ紛争も決して対岸の火事ではなく、現に燃料や食糧などの価格高騰といったかたちで県民生活に影響が及んでいるため〝自分事″として向き合う必要があります。そこで兵庫県は、阪神淡路大震災からの復興過程で生まれた「創造的復興」の理念をウクライナに伝えるための検討会を発足。同国の復興や地域社会の再生などに生かしてもらうことにしたのです。(P.86より抜粋)
【インタビュー】
やなせたかし先生は風のように軽やかな人でした(P.98~)
梯 久美子(ノンフィクション作家)
人生を好転させた出会いの最たるものが、3月末から放映される、NHK連続テレビ小説「あんぱん」の主人公である妻の暢(のぶ)さんです。やなせ先生は気弱でひっこみ思案のところがあり、若いころは特に、自分に自信がありませんでした。そんな先生が好きになった女性が、自分とは正反対の、元気で強い暢さんだったのです。自分が上に立てる弱い女の人ではなく、強い人が好き。そこが先生の面白いところだと思います。もうひとつ、先生は華やかな女性が好きでした。これは、大好きなお母様が華やかな人だったからです。ちなみに「アンパンマン」に登場する「ドキンちゃん」は、顔はお母様に、性格は暢さんに似ているそうです。(P.103より抜粋)
【人間探訪】
秋吉久美子「人間は命ある限り成長できるんだと父の最期から教わりました」(P.122~)
「家族の死は乗り越えるものではなく、その悲しみとともに学んでいくものだと思います。それは命の最期の瞬間まで成長した父の死から、私が教わったものです。ですから父には感謝しかありません。学び続ける姿を両親に見せることで、私なりの『心のお葬式』にしたかったんです」(P.126-127より抜粋)
【民衆こそ王者――池田大作とその時代〈識者の声〉篇】
核兵器廃絶へ、戸田宣言と池田提言の現代的意義。(P.160~)
豊﨑博光(フォトジャーナリスト)
核兵器廃絶の世論を世界規模で展開していくためには、SGI(創価学会インタナショナル)のような団体の存在が不可欠です。創価学会とSGIは強い組織力をもっており、メンバーの間では戸田会長と池田会長が掲げた核兵器廃絶の理念が共有されています。 戸田会長の宣言と、池田会長の提言は、被団協などヒバクシャが続けてきた核兵器廃絶の運動への励ましであると感じます。また、その内容はさまざまな視点を私たちに提示してくれています。両会長が宣言と提言を出されてから、国際社会の状況は変化しています。これからも変わり続けていくでしょう。だからこそ、時代の変化に応じて、会長の提言の本質を見極め、洗練させながら、運動を進めていくことが重要ではないでしょうか。(P.167より抜粋)
※4月号では、「民衆こそ王者――池田大作とその時代 〈魂の独立宣言〉篇」は休載です。