2つのブラシでより清潔に
2023/10/05ushio情報box 口腔ケアで健康長寿
(『潮』2023年10月号より転載)
歯磨きの際、歯ブラシやデンタルフロスだけでなく、「ワンタフトブラシ」と「舌ブラシ」の2つのブラシをプラスしてみませんか。 口の中はすっきり、清潔度もぐんとアップします。
磨きにくい部分に「ワンタフトブラシ」を
口腔ケアの際、ぜひ加えて使ってほしいのが「ワンタフトブラシ」と「舌ブラシ」です。
ワンタフトブラシは聞き慣れないという人も多いでしょう。これはブラシの先が1つの毛束になっている歯ブラシのこと。狭い部分を集中して磨けるのがメリットで、歯間ブラシやデンタルフロスが入らない部分に用います。
とくに歯と歯肉の境目、奥歯の裏側などに最適。歯並びがよくない人やブリッジを装着している人にもおすすめです。
一般的な歯ブラシと同じようにペンのように軽く持って使います。歯肉の腫れ予防にもなり、歯と歯肉の境目をやさしくなぞるようにして使います。
舌ブラシは力を入れすぎない
「舌ブラシ」は舌苔(ぜったい)を取り除くためのブラシ。舌苔とは口の中で剥がれ落ちた粘膜や食べかすなどが固まって舌の表面に付着した汚れで、白や黄色っぽい苔のように見えます。
細菌が繁殖しやすく、口の中が乾燥しやすいシニアは口臭の原因になるので取り除いておきましょう。
舌ブラシにはブラシタイプとヘラタイプがあります。ブラシタイプは短い植毛が配列され、舌触りがやさしく舌表面の溝の汚れが取りやすくなっています。ヘラタイプはプラスチックや金属製のヘラでこするので舌表面の清掃効果大。
舌を水でよく濡らし、ブラシで5回ほどこすりましょう。力を入れすぎて舌を傷つけないように注意してください。
舌ブラシ:左 ブラシタイプ 右 ヘラタイプ
1日1回で十分。朝の歯磨きの際に行いましょう。奥から前方向にブラシを動かし、舌苔をやさしく掻き出します。
ワンタフトブラシ
歯と歯肉の境目、奥歯の裏側など磨きにくい部分に当てて磨きます。ブリッジ周辺は小刻みに動かして。
ガーゼでも舌苔は取り除ける
水に濡らしたガーゼを人差し指に巻き、舌苔を拭き取るのもよいでしょう。前後左右にやさしく動かすと白いガーゼに汚れが付着するので、効果がよくわかりますが、くれぐれもこすりすぎに注意を。
******
文:内住弓貴子
イラスト:白髪エイコ