月刊「潮」2026年3月号(2月5日発売)のオススメ記事の読みどころをご紹介します。
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今月のオススメ記事
【特別企画】東日本大震災から15年
「記憶のバトン」を次世代へ――それが生還した私の使命(P.32~)
及川淳之助(気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館館長)
東日本大震災から15年が過ぎる今、当時起きたことを肌身で知っている小中学生は誰もいません。「津波はこんなに怖いものなんですよ」と言葉で伝えても、なかなかピンと来ないでしょう。子どもたちにどうやって震災と津波の教訓を伝えていけばいいか、常に試行錯誤しています。伝承館で震災遺構を見学し、語り部の話を聞いたあと、見たり聞いたりしたことを単なる知識として記憶するだけでは十分ではありません。大切なのは、防災を他人事ではなく「自分ごと」として捉え直し、いざというときに迷わず行動できる力を養うことだと強く感じています。(P.38)
【特集】新たなる日本の展望
政界再編に向けた新たな枠組み作りへ──「中道」ビジョンへの期待(P.54~)
中島岳志(政治学者/東京科学大学リベラルアーツ研究教育院教授)
公明党も立憲民主党も、「リスクの社会化」と「リベラル」を指向し、大きなビジョンと方向性を共有してきた。一方で、安倍晋三元首相や高市首相は「リスクの個人化」と「パターナル」(国家が個人の価値観に介入する)という組み合わせで、本来、公明党とは相いれない。むしろ真逆と言っていい方向性と言える。公明党が同じ指向性をもつ旧民主党の議員と組み、自民党の中の「リベラル保守」勢力と新しい枠組みを作ろうとする流れは、これまでの自公政権よりも、圧倒的に正当性がある。中道改革連合は選挙互助会でも野合でもない。ビジョンに基づく当然の帰結だと思う。(P.61)
【特集】世界の時流を読む
ベネズエラ・マドゥロ氏拘束が国際社会に受けつけた危険な"種"(P.78~)
坂口安紀(アジア経済研究所主任研究員 ベネズエラ担当)
マドゥロ一人を排除しただけで、ベネズエラに民主主義体制が樹立されるとはとうてい思えず、アメリカによる監視を歓迎する声もある。一方で、マドゥロを拘束してくれたことには感謝するが、アメリカがこんな形でベネズエラの主権に介入することになるとはと、戸惑う市民もいる。いずれにせよ、ベネズエラの民主主義回復の道は困難を極める。石油をはじめ諸産業が弱体化してしまった経済を、現実的にどうやって立て直すのかという課題もある。経済破綻は、食べ物や薬がなく命を落とすところまで深刻化した。これからアメリカがベネズエラのためにどう関わるのか、現体制は倒れるのか。声を潜めて脅えながら、市民たちは不安と戸惑いの中で事態の推移を見守っている。(P.84)
鎌田實の「ガラスの天井」を破る女性たち㉑最終回
人を励ますことで自分が元気になれるんですね(P.142~)
鎌田 實(医師、作家) ゲスト:村木厚子(元厚生労働事務次官)
他者のために、社会のために生きる――家庭教育によって、その価値観は築かれたのだろう。村木さんは父親が望むとおりに仕事でも結果を残し、立派な家庭を築いた。その分、村木さんが逮捕されたときには、父親は相当なショックを受けたはずだ。「逮捕されて、一番何が嫌だったかというと、父親が悲しむだろうなと。報道がいっぱい流れた頃に父親から電話があって、ひとことだけ"やったのか"って言われて。私が"やってない"と答えたら"だったら徹底的に闘え"と」。冤罪事件なんてないほうがいいに決まっているけれど、事件があったからこそ、娘が事務次官になったときの父親の喜びはひとしおだったのではないだろうか。(P.123)
今月の「民衆こそ王者」
今月の「民衆こそ王者――池田大作とその時代」は「火宅を出ずる道」篇(6)です。
◎記事のポイント
「若人の祭典」で発表された戸田城聖第二代会長の「原水爆禁止宣言」。池田大作第三代会長は、恩師の宣言のメッセージを小説『人間革命』に刻み込んでいきます。そして『人間革命』は、長崎の地で原子爆弾による惨劇を目にした、ある壮年の心を動かしました。
記事の中から、印象的な部分を一部抜粋してご紹介します。
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