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親と口喧嘩しないためには?トラウマとの付き合い方とは?【学園生が佐藤優さんに直球質問】

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開校以来、多くの識者が来校し、講演や学園生との懇談をおこなってきた東京・関西の創価学園。2025年春には、知の巨人とも称される作家の佐藤優氏と東西の学園生との対話プロジェクトが始動しました。次代を担う高校生たちの真剣な問いに、現代の一流の知性が答える。その真摯な応答の様子は、書籍『明日への扉――君たちだから伝えたいこと』として一冊にまとめられました。本書から、「親と口論しないためにどうすべきか」「トラウマとの付き合い方」について語り合うシーンを一部抜粋して、特別公開します。

――学校から家に帰って疲れていたりすると、些細なことで母親と言い合いになったりすることがあります。口論のあとにはいつも反省するんですが、カチンと来ると自分をコントロールできなくて……どうすればいいでしょうか。(高校2年生・女子)

〈佐藤〉 ユダヤ教には食料品に対するさまざまな規則があって、いまも乳製品と肉を一緒に食べてはいけないんです。それをイエスの弟子たちが議論していると、イエスが笑いながら罪というのは口から入るものではなくて、口から出るものによってつくられるのだと言うのです。イエスが伝えたかったことは言葉遣いなんです。


特に同性の親と言い合いになることはよくある。母親からすれば、ある面ではあなたはライバルであって、自分が若かったころの価値観もあるわけです。大事なことは、カチンときたときに脊髄反射でものを言わないこと。ワンクッション置くんです。


我慢できずに言ってしまったときは、反省する際にノートを付けるといい。恥かしい内容はすぐに削除できてしまうスマホや、パソコンではないほうがいいです。ノートだと簡単には消えません。ボールペンか万年筆で書くんです。なぜそうなったのかとか、自分が何を考えているかとかを書く。誰にも見せないノートです。それをやればだんだん変わっていくはずです。


お母さんはどんな食べ物が好き?

――チョコレートとか甘いものが好きです。

〈佐藤〉だったら、ときどきチョコレートのプレゼントを買って帰るんです。陰徳を積んでおくことが大事。親は子どものために一生懸命なんだけど、はたして子どもは感謝してくれているんだろうかという思いが常にある。だから、感謝していることを形に表すんです。母の日に花を一輪買って帰るだけでもいい。


池田先生も親孝行をとても重視されています。大きな親孝行はあなたが志望の大学に行って、幸福になることです。そのなかで、小さな親孝行も考えてみたらいいと思う。


学校の先生だって同じです。一生懸命、生徒に指導するんだけど、どこまで分かってくれてるのかって淋しい気持ちになることもある。しかも、卒業したら同窓会のときくらいしか会わない。でも、みんなが立派に成長してくれたらそれがいちばん嬉しいんです。ときどき自分たちの気持ちを示してあげると喜ぶと思う。



――創価学園には高校から通っています。中学のときのある経験がトラウマになっています。自分のトラウマとどう付き合っていけばよいでしょうか。(高校3年生・女子)

〈佐藤〉 プライバシーの観点からあえて詳細は聞かないようにします。抽象論でのアドバイスは難しいけれど、あなたは学園に通うようになって、半ばそのトラウマを克服しつつあると思います。過去は変わらない。それは現実です。だけど、私は諦めろとは言わない。どうしてかと言うと、今の生き方によって未来は変えられるからです。


過去に嫌なことがあったとしても、すべてはいまの幸せのために体験せざるを得なかったんだと思うことで、過去の意味が変わります。


池田先生も苦労の連続でした。経済的に高等教育を受けられる状況じゃなかったわけだし、戸田先生の事業が傾いたときには、最も嫌いだった金融の仕事をやらなければならなかった。苦労して創価学会を大きくしたのに、信頼している弟子たちに裏切られたこともありました。普通の人だったらトラウマになってもおかしくない苦労を、池田先生は一つ一つ克服してきたわけです。みんなも池田先生の弟子なんだから、師匠から学んでいかなければなりません。


池田先生が1980年代に発表した青少年向けの小説に『ヒロシマへの旅』(第三文明社)という作品があります。男子中学生が主人公で、被爆者の叔母と、自殺を図った友人が出てくる。


友人は父親の事業の失敗で生活が一変して、学校でもいじめに遭うようになる。この作品の優れているところは、被爆という悲劇と、家庭の問題やいじめによる悲劇が対等に語られていることです。悲劇による苦しみに上下はないんです。


同書には「フィールドにそよぐ風」という作品も収録されていて、サッカー部の生徒たちのトラウマに踏み込んだ内容になっています。ぜひ読んでもらいたい。苦しいことがあったら、池田先生に相談するんです。池田先生は必ずあなたの横で伴走してくれます。


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佐藤優氏の講演全文や質問会での語らいは、書籍『明日への扉――君たちだから伝えたいこと』(潮出版社刊)に収録。お買い求めは全国の書店、Amazon・セブンネットなどのネット書店まで。

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