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【総集編が公開中】 岸本加世子さん ラジオ番組「負けない人生」を朗読して

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潮出版社のベストセラー、作家・古川智映子さんのエッセー『負けない人生』が昨年よりラジオ朗読番組として放送され、再び脚光を浴びています。NHKの朝ドラ史上、今世紀の最高視聴率に輝く「あさが来た」の原作者である古川さんの人生は、まさに主人公・広岡浅子と重なる「九転十起」の波乱万丈そのものでした。このたび、ラジオ番組「負けない人生」の総集編(前・後編)が、ラジオ関西のYouTube公式チャンネルで公開。エッセーの感動がよみがえるとともに、これでもかと襲いかかる宿命の嵐を乗り越えた一人の女性の生き方が、聴く人に限りない希望を送ってくれることでしょう。


ラジオ番組「負けない人生」総集編は下記より聴取できます。

前編:https://www.youtube.com/watch?v=M_BgawxUw8E&t=179s

後編:https://www.youtube.com/watch?v=KH46ItOqRd4



ラジオ番組「負けない人生」総集編の公開を記念して、その朗読をされた岸本加世子さんへのインタビュー記事を特別公開いたします。

(パンプキン2025年11月号より転載。撮影=富本真之 取材・文=鳥飼新市 ヘアメーク=佐々木恵枝)

素直にまっすぐ正しく読もう

この朗読のお話をいただいたのは、夏前のことでした。信仰を原点に何があっても負けない、古川智映子さんの人生の勝利劇を語らせていただけるなんて、とても光栄でありがたいことだと思いました。


古川さんのエッセー『負けない人生』は聖教新聞に連載されているときから読んでいました。離婚や貧困、次々に襲いかかる病気……。私ならくじけているような出来事を、古川さんはいくつも乗り越えていくのです。なのに、勝ち気な私と違って、エッセーからは一歩も二歩も引くような奥ゆかしいお人柄が伝わってきます。


しかし、仏法と出会ってからは、その奥ゆかしさの中に秘めていた芯の強さが躍動していきます。人生に希望を抱き、歯を食いしばって宿命に立ち向かっていく姿に何度も感動しました。


そして、恐縮ではありますが、その姿は私の母に重なるのでした。障がいをもつ身でありながら父の酒乱とDV、貧困に泣かされて。そんな母もまた信仰をもってからは本来の強さを引き出したのです。


小学校に上がったばかりの私を連れて夫の元から飛び出しました。苦労を重ねてきた母でしたが、泣きながら祈って「絶対に幸せになる」と希望を失わず、どんなことにもくじけず、負けない生き方を私に見せ続けてくれました。


古川さんのエッセーを読みながら、泣き虫だったけれど明るく強い、そんな母の面影が浮かんだことは一度や二度ではありませんでした。


朗読をお引き受けしたとき、ラジオを聴いてくださる皆さんに古川さんの思いをストレートに受け取ってもらいたいと考えました。そのために決めたのは、下手な感情移入などせずに、とにかく素直にまっすぐ正しく原稿を読ませていただこうということだけだったのです。

 

幸せは人との関係でもたらされる

古川さんの人生の大きな転機になったのは、人生の師である池田大作先生からの激励でした。いつか作家になりたいという夢を抱いていた古川さんに、先生は、こう励ますのです。


「あなたはペンの道で、結果を出せる人です」


この言葉を聞いた古川さんは、ようやく手にした高校教師の職を5年で辞め、作家の道に専念します。「私はこうしてはいられない、必ず結果を出さなければならないと決意した」というのです。


古川さんは先生の期待に応えようと、あえて厳しい道に進んだのです。それが近代日本を代表する女性実業家である広岡浅子を主人公とした『小説 土佐堀川』の執筆につながり、やがてNHKの連続テレビ小説『あさが来た』の原案本に選ばれることになるのです。


実は私も池田先生の激励で人生が大きく開ける経験をしています。ある会合で、初めて先生にお会いできたときのことです。19歳でした。会合の後、先生は「みんなに可愛がられるんだよ」と声をかけてくださったのです。瞬間、私はスーッとありのままの自分に戻れたのでした。


15歳でデビューしたとき、私はドラマの師匠である演出家の久世光彦さんから「女優としてやっていく覚悟があるなら絶対にだれにも可愛がられるんじゃないぞ」と言われていました。その真意は"芸能界の偉いプロデューサーや先輩に媚びたり、おもねったりしてはいけないよ"ということだったと、大人になったいまはわかります。でも、まだ15歳の小娘だった私は言葉通り受け取り、無理に突っ張って、尖っていました。


その頑な心が、池田先生の言葉で変わったのです。これが私の発心になり、俳優の原点になりました。本当に多くの人に可愛がっていただき、いろんな出会いに恵まれて今日までくることができたのです。


古川さんも「幸せは人との関係によってもたらされると思う。いつもいい人たちに恵まれるようになった」と書いています。これは、広岡浅子の足跡を探る旅の中でのご自身の実感だったようです。古川さんは本当に実直に、「人が七転び八起きなら、自分は"九つ転び十起き"だ」が口癖の、意志も負けん気も強い浅子の人生を訪ねて歩きます。この広岡浅子を求める旅は、エッセーのハイライトの一つだと思います。

自身を励ましながら、祈り抜く

古川さんは、仏法と巡り会う前の自分は「弱虫の泣き虫」「気弱で意気地なし」だったと書いています。自ら祈るようになると「沈んでいた心が明るくなり、生きようという勇気が湧いた。この仏法には力があると実感した」というのです。


それからは仏壇の前の畳に正座のくぼみができるほど祈り抜いたことは、よく知られています。古川さんは祈って、祈って、数々の病気にも打ち勝ってきたのです。子宮筋腫、自律神経失調症、緑内障、変形性股関節症、胆石などなど、極め付きは85歳での悪性リンパ腫です。このとき池田先生から「人生の総決算の祈り、一生成仏の祈りを」というご伝言があったそうです。


古川さんは覚悟を決め、さらに祈りを重ねていきます。疲れて心が折れそうになると「負けない、負けない、頑張れ」と自分に言い聞かせながら――そうして見事、悪性リンパ腫も蹴散らしてしまったのです。

宿命に負けることが不幸なんだ

古川さんは、こう記しています。「不幸を人のせいにしてはならない。わが命にこそ、その原因が宿っている」と。私は、古川さんの人生の勝利劇を通して「宿命に負けることが不幸なんだ」ということを学ばせてもらいました。


不幸の原因が自分に宿っているのなら、自分が勝つと決めれば勝つことができる。このことを、ラジオの前の皆さんに伝えることができればいいと思っています。


朗読「負けない人生」は1回15分です。この時間は少し手を休めて、ラジオの前に座って朗読に耳を傾けていただければ嬉しいなと思います。

ラジオ番組「負けない人生」

「朗読 負けない人生」で検索して、ラジオ関西のYouTube公式チャンネル(https://jocr.jp/makenaijinsei/)から聴取が可能です。放送時間は15分。

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