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"御乱心"解散と「中道改革連合」誕生――問われる有権者の選択

ブレない公明党――平和安全法制の功績

1月16日、中道改革連合の野田佳彦共同代表は次のようにメッセージを発信した。


〈中道改革路線結集の構想は、昨年の高市政権発足により公明党が連立与党から離脱した時点から始まっていました。公明党が掲げる「人間中心主義」の中道路線と、われわれの中道の理念には、共通する部分がたくさんあるからです〉


〈国家やイデオロギーに人を従属させるのではなく、個人の尊厳を重視するのが、われわれの中道の理念なのです。公明党も野党となった今、この中道勢力を大きく結集させるチャンスだと考え、いくつかの政策テーマについて水面下で協議を進めてきました〉


立憲民主党の中には 、自公政権が成立させた平和安全法制に反対する議員もいれば、原発再稼働に反対し、憲法改正に反対する共産党寄りの議員もいるものの、ほぼすべての立憲民主党議員が「中道」の理念に賛同して結集した。


平和安全法制は自民党の当初案を公明党が丸呑みしたわけではない。公明党の北側一雄副代表と自民党の高村正彦副総裁が、内閣法制局を交えて綿密に議論して枠組みを調整した。私はあれを見た瞬間「『集団的自衛権を一部認める』と言っているように見えながら、実質的にはほとんど発動は不可能だ」と確信した。


事実、平和安全法制が2015年9月に成立してから10年以上が経過するものの、存立危機事態が認定されて集団的自衛権が発動されたケースはただの一度もない。


公明党が平和主義のアンカー(錨)を港に下ろしていることで、安全保障政策には歯止めがかかっていた。中道改革連合の誕生は、立憲民主党の議員を「公明党より右に行かせない」という側面がある。立憲民主党単独で安保法制容認に踏み切った後に、同党の議員が右傾化しないとは言い切れない。


しかし中道改革連合は、公明党が立憲民主党に対して、「集団的自衛権はあるが、発動なんてとんでもない」という歯止めになるのだ。


公明党は与党にいたときから常に自民党の歯止めになってきた。野党の立場に切り替わった今、立憲民主党のアンカーにもなれる安心感が公明党にはある。


1年半で3回目 日本政治への審判

現在の日本政治は、①自民党の伝統的な保守勢力、②高市首相をはじめとする自民党右派、それに参政党と日本保守党を加えた右派ポピュリズム、③中道改革連合、④れいわ新選組や日本共産党など左派――この4つの大きなブロックに集約されつつある。


今回の衆院選で、参政党が自民党の支持層を削り取ってさらに伸長するのか。参政党と自民党がお互いに票を食い合うなかで、中道改革連合がどこまで伸びるのか。中道改革連合の勢力が選挙前より減る事態になれば「公明党のチカラをもってしても勝てないのか」と、勢いが急速にしぼんでしまいかねない。


創価学会を中心とする支持者の熱量が上がって中道改革連合が勝利すれば、「人間主義」「人間の尊厳」を綱領に掲げる「生活者ファースト」の政治が前進する。


2024年10月27日の衆議院選挙、25年7月20日の参議院選挙に続き、この1年半で3回目の選挙となった。今回の総選挙後、おそらく28年7月の参院選まで衆院選はない。つまりこの1年半のホップ・ステップ・ジャンプの締めの選挙だ。


有権者の皆さんは一票一票を大事に「どの政党を育てたいか」という視点で投票先を選んでほしい。本誌発売の直後、新しい政界地図の景色が決まる。(2026年1月20日・談)

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