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直情型と合意型――あなたはどちらのリーダーを選ぶ?

有権者が「有能」と感じる政治家像は二つに分かれる――強い言葉で突破する〈直情型〉と、説明と合意形成を重んじる〈合意型〉。世代や接触メディアで志向が分かれ、若年層ほど直情型を好む傾向があるとの意識調査も。直情型と合意型――。日本政治にはどのようなリーダーが求められているのか。

(月刊『潮』2026年3月号より転載)

「有能な政治家」とはどんな人?


2026年に入り、通常国会冒頭での解散だけでなく、立憲民主党と公明党による新党結成と、政界が急速に激変している。ただ重要なのは、国民生活であり、選挙においては選挙協力以上に、有権者にいかに刺さるメッセージを打ち出せるか、支持を得られるかであることは間違いない。


高市早苗首相が誕生して以来、異常とも言えるほどの高い支持率が続いているが、何がそこまで刺さっているのだろうか。2026年1月号の本連載において、筆者は「初の女性首相」であること、主張の明快さやはっきり言う姿勢、財政出動や外国人への厳しい姿勢など自国の利益を強く主張する政策的変更、「カッコいい」という印象にその理由があるのではないかと分析した。


これらは、あくまで周りの動向やSNS上などの反応を分析したものであったが、興味深い定量分析があったため紹介したい。


2025年7月20日に投開票が行われた参議院議員選挙に合わせて、期間中3回にわたって実施された「2025年参院選をめぐる有権者の政治意識調査」(チキラボ実施、大阪経済大学の秦正樹准教授が調査設計を監修)。本調査では、有権者が望む「有能な政治家」が具体的にどのようなものかを分析している。


「あなたは次のような言動ができる政治家をどの程度、有能だと思いますか」という質問に対し、「多数派の意見を尊重している」、「強い言い回しで人々の印象に残る話し方をする」といった17項目をそれぞれ評価してもらっている。


それによると、全体として特に重視されている(有能だと思うが5割を超える)項目は、「社会問題をわかりやすく整理して説明できる」や「抽象的な議論を具体的な事例で説明できる」「有権者の思いをうまく政治に反映できる」「時間がかかっても、合意や手続きを重んじる」「専門家の力を借りることができる」「特定の関係者に偏らずに幅広い支持者を得ることができる」となっている。


また、「弱者やマイノリティへの共感を重視している」や「新しいメディア(SNSや動画など)を巧みに利用する」といった項目も半数近くが「有能」だと感じている。

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