• 政治 経済

直情型と合意型――あなたはどちらのリーダーを選ぶ?

閉塞感を切り開いてほしい

このようにどんな政治家を「有能」だと感じるかは、最近の若者の支持動向と整合的だと言えよう。その背景には、目の前の生活の厳しさや未来に対する閉塞感がある中で、誰かに切り開いてほしいという願望があるのではないかと思われる。IFイフの話だが、アメリカでは支持率が低くなっているものの、トランプ大統領のようなタイプは日本だと人気になりそうである。

ではみんなが直情型になればいいかというと、そんなことはない。社会の安定や多様な人々の幸福を考えれば、丁寧な合意形成や多様な意見の反映が求められるからだ。ただ現実的に有権者が強いリーダーを求めているのであれば、そこに応える必要もある。


それらを総合的に考えると、理想的なのは、自分の言葉で明確なメッセージを打ち出すことができるリーダーの存在と、幅広い民意を拾い、党内あるいは政党間で丁寧な合意形成(時にはリーダーによる強い突破が必要かもしれないが)がある形だろう。


思えば、まさに長い間政権が続いた、安倍政権と自公連立がそれに近い形であったかもしれない。


公明党の斉藤鉄夫代表は安倍氏のことを「気配りの人」だとつい最近テレビで表現していたが、安倍氏は直情型でありながら、合意型の側面も持っていた。国民民主党の代表である玉木雄一郎氏も強いメッセージを打ち出すことができる直情型の側面と、社会的な問題を説明する能力といった合意型の側面、両方を兼ね備えている。


一方、今は支持率の高い高市氏は確かに直情型であろうが、合意型の側面は持ち合わせていないように感じる。それはごく一部で決めた衆議院解散や丁寧な官僚レク(レクチャー)を受けない姿からもわかる。合意型の政党が連立に入っていないことからも、安倍政権の時とは大きく異なる。


合意型の部分が決定的に欠けていると、短期的または一部の層から支持を集めることは可能かもしれないが、どこかのタイミングで政策の成否や幅に課題が出て、全体的な支持率としては下がっていく可能性が高いのではないだろうか。


他方、今の野党はどうか。つい最近まで与党に入っていた公明党。野党第一党である立憲民主党は明らかな合意型だ。その意味ではこの二つの政党が新党として再出発するのは相性が良いだろう。ただ、有権者、特に若年層からの支持という意味では、この二つの政党あるいは今の共同代表だけでは弱い。


直情型である国民民主党や参政党を巻き込むか(後者は政策の相性的に難しいと思うが)、強い言葉を発することのできるリーダーを据えていくことが必要だろう。


\この記事が読める商品はこちら/

  1. 1
  2. 2
  3. 3

この記事をシェアしませんか?

1か月から利用できる

雑誌の定期購読

毎号ご自宅に雑誌が届く、
便利な定期購読を
ご利用いただけます。