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侵入犯から住まいを守るために――意外と知らない身近なリスクを減らす
今日から始める防犯対策
少しでも犯罪に巻き込まれるリスクを下げるために、すぐにでもできる我が家の防犯を考えてみましょう。対策費用は必要な安全経費。被害で受ける損害より高いことはありません。
対策①窓を強化する
窓から侵入されるリスクは高いので、できれば防犯ガラスに替えたい場所です。ただ、防犯ガラスは値段が高いので、予算とのかねあいも考慮が必要です。もし、あまり予算がかけられない場合は、ガラスに貼る防犯フィルムならすぐに貼ることが可能です。ただし、窓ガラスの全面に貼らないと効果が弱いため、自分で貼るよりは防犯設備士がいる工務店や防犯ガラス施工を扱っている業者に頼むとよいです。また、窓の外に踏み台や足がかりとなるようなモノは置かないようにします。
対策②ツーロックを目指す
玄関はツーロックだけど勝手口はワンロックだとしたら、勝手口から入ってください、と言っているようなものです。侵入者は10分以上侵入に時間をかけたくないので、ツーロックの場所は侵入リスクを下げることができます。また、窓にも既存のクレセント錠だけでなく、窓用の補助錠を取り付けると、侵入者は補助錠の数だけ破壊する必要があるため、諦める可能性が高くなります。窓の補助錠は100円ショップなどでも購入できます。
対策③音と光を活用する
侵入者は、音や光が出るものは避けることがわかっています。玄関や駐車場、庭先には人感センサーライトを設置します。さらに、監視カメラがあればより安心です。窓に貼る侵入防止アラームは、侵入で窓が揺れるとアラームが鳴る防犯グッズです。ただ、使い慣れないと自分で窓を開けた際にアラームが鳴ってしまうので気をつけてください。ドアチェーンのようにドア上部に防犯ブザーをフックなどで渡しておき、開けられたときにひもが抜けるとブザーが鳴るようにすることもできます。
対策④家の周りの防犯レベルをアップ
静かな住宅街では家の周りの通路や勝手口付近に、人が歩くと大きな音が出る防犯砂利を敷き詰めておくと、足音や物音を避けたい侵入者を寄せつけにくくなります。ホームセンターなどで購入できますが、値段や材質に差があるので、よく性能と値段、またどのくらい必要かなどを比べて予算に合わせて検討してみてください。また、窓下にジュースなどの空き缶を並べておくと、どかさないと侵入できないのと音がするので防犯の一助になります。
対策⑤モニター付きインターホンは基本
購入に補助金を出している自治体もありますが、インターホンは必ずモニター付きにするのが防犯の基本です。録画機能がありますし、モニターがないとだれが来たか玄関まで出ないとわかりません。モニターがあれば配達の人と、顔を見せないようにした不審者と見分けがついて、警戒できます。もしいらない用事の場合であれば「お帰りください」とはっきり対応できます。
対策⑥見守りカメラで留守宅を確認
カメラを家に設置してスマホでそのようすを確認できる見守りカメラはペットだけでなく、育児や介護のときに活用する人もいます。外出時や旅行などの際も、もし設置してあれば出先から家のようすを確認することができます。家の中に設置するものと家の外に防犯カメラとして取り付けるもの、また録画やリアルタイム映像をスマホで見られる機能など、さまざまなタイプがあります。我が家に必要な機能をよく調べてから購入を検討しましょう。
対策⑦マンションの防犯対策
マンションの場合、2階以上の高層階だからと窓の施錠をしないなど油断しないようにしましょう。オートロックは必ずモニターでだれかを確認してから開けること。エレベーターに乗るときは顔見知りでない人や外からついてきた人が一緒に乗ってくるようなときは、先を譲り1台待ってから乗るか、エレベーターホールにも見知らぬ人がいないかを確認してから乗るほうが安心です。
対策⑧防犯ブザーを常備する
防犯ブザーは子どもや女性が持つためだけのものではなく、高齢者にも心強い味方になります。とっさのときには声が出ないものなので、玄関や家の手の届くところに防犯ブザーを置いておき、もしも不審者が侵入しようとしてきたら、すぐに鳴らせるようにしておきます。フラッシュライト付きや音の大きさや音色も多種あり、ピンを引き抜くと音が出ます。外出時の携行用として、また、住まいに活用するなど、手軽に使える防犯グッズとしておすすめです。