• 生活 文化

知らないのは県民だけ!? 世界を魅了する富山の食・人・自然

  • 対談

子どもの頃に登頂した立山


柴田 富山のおすすめの観光スポットってありますか。


坂東 たくさんあるのですが、個人的には弥陀ヶ原が好きです。秋は紅葉、雪が溶けたら高山植物が見られますから。マイカーの乗り入れ規制があるから自然が保たれています。


柴田 バスでしか行けないんですよね。あそこは本当に綺麗。


坂東 立山黒部アルペンルートもいいですね。私の時代は小学6年生のときに全校生徒が立山の頂上まで登ったんですよ。


柴田 私も登りましたよ! 室堂まではバスで行って、一ノ越まで歩いて1泊して、明け方に出て御来光を見て帰ってくるという。小学生で3000メートル超えの山を登頂ですからね。最近の子どもたちはやってないみたいですけど。


坂東 かつては富山の子どもにとっては通過儀礼みたいなものだったんですね。


柴田 あれはもう1回復活させるべきだと思うな。綺麗な景色は若いうちに見ておいたほうがいい。立山みたいな雄大な人間になろうと思うものです。


坂東 立山って雪の季節は西日に照らされるとピンク色に染まるんですよね。人気があるのは富山駅北側のスターバックス。あそこから見る立山はとても綺麗です。


柴田 ちょっと前までは「世界一景色が綺麗なスタバ」と言われていたそうですよ。


坂東 立山と言えば、毎年春から初夏にかけて開催される「雪の大谷フェスティバル」も有名ですね。20㍍にも迫る雪の壁のあいだを通る体験は、これまでは東南アジアの人々に人気だったんですが、最近は欧米の人も多いみたいです。


柴田 八尾にも外国の方が来られる時代ですからね。うちの旅館なんかは、通訳アプリを使ってなんとか対応しているみたいです。


坂東 柴田さんにとって、八尾を代表する「おわら風の盆」の一番の魅力はなんですか。


柴田 賑やかなときもいいんですが、私が一番好きなのは最終日の3日目、夜中から明け方にかけてです。空が白々と明けてくるころに三味線と胡弓の哀調を帯びた旋律が流れてくる。とても幻想的であの空気感は他のどの祭りにもないと思います。


坂東 印象的だったのは男性の衣装です。黒を基調とした法被とパッチの衣装は、まだ線の細い10代の男性が着ると一番さまになると伺いました。


柴田 かっこいいですよね。そもそも踊り手は25、6歳までが務めることになってます。踊りの上手な男女がいい感じになったりして。私のいとこはそれで結婚しましたよ。(笑)

とても仲がいい東京の富山県民


柴田 富山には風の盆以外にも、ぜひ見ていただきたいお祭りがたくさんあります。氷見の「ごんごん祭り」や高岡の「けんかやま伏木曳山祭まつり」、八尾や城端の「曳山祭」も。海側は威勢がよくて、山側は静かな祭りが多いのかな。


坂東 地域によって人々の気性の違いはあるかもしれませんね。沿岸部の魚津で有名なのは米騒動。


柴田 母ちゃんたちが強くてね。2021年に公開された映画「大コメ騒動」には、私も出演させていただきました。


坂東 私の母は、水橋って海沿いの町から内陸の立山町に嫁いだので、まったく気性が違います。水橋は角川書店の創業者、角川源義さんの出身地でもあります。


柴田 あと、県外に出た富山県民って、仲間意識が強いんですかね。芸能界だと立川志の輔師匠や室井滋さん、西村まさ彦ひこさん、風吹ジュンさん、みんな仲がいいんです。最近だと能登半島地震のときに連絡を取り合ったり、朝乃山関に座布団を送ったり。


坂東 富山出身同士は親近感がある。県人会も盛んです。公務員になってる人も多い。かつては大蔵省県人会もあった。住んでいる地域に世田谷区富山県人会や出身地の東京立山会もある。富山中部高校出身者の東京神通会もあります。


柴田 私、新聞や雑誌で坂東先生のことをお見かけすると、いつも周囲に自慢するんですよ。「この人、富山の人なんだよ」って。


坂東 それは嬉しい。ありがとうございます。ところで柴田さんは「立山の歌」ってご存じですか。


柴田 そんな歌があるんですか。存じ上げませんでした。


坂東 昭和天皇が皇太子時代に富山を行啓されたときに詠まれた歌で、それに曲を付けたものが昭和の終わる頃までよく愛唱歌として歌われていたんです。


柴田 やっぱり立山は、昔から富山県民にとってのシンボルだったんですね。


  1. 1
  2. 2
  3. 3

この記事をシェアしませんか?

1か月から利用できる

雑誌の定期購読

毎号ご自宅に雑誌が届く、
便利な定期購読を
ご利用いただけます。